これを読むと、
社会保険労務士試験の
頻出項目である目的条文の
「福祉の向上」と
「福祉の増進」の違いに
ついて、理解できる
かもしれません。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/04/IMG_2023-04-18-10-22-25-191.jpg)
案外、
丁寧に説明しているもの
(講師orテキスト)
はいないのが実情~。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
結論から先に記すと、
私は、
「福祉」の概念を
理解していませんでした。
クイズ
次のグループは目的条文の2大派閥です。
さて、どんな点でグループ化されているのでしょうか?
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2022/02/9e68c6ea2a3643b8b96f4b2e02565420.png)
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2022/02/faf3fb86e4eae34a92732d1ad992e125.png)
答え
- Z会グループは「福祉の増進」
- さんまのお笑い向上委員会グループは「福祉の向上」
同じ福祉でも、目的条文の中で、増進と向上で使い分けがされています。
増進(ぞうしん)
三省堂 国語辞典 1997年
〔能力などが〕前よりまして、いっそうよい状態になること。
また、そういう状態にすること。
「学力増進」「体力増進」
「健康/食欲/学力が増進する」
新明解 類語辞典 2019年
向上(こうじょう)
三省堂 国語辞典 1997年
程度の高いほうへ向かうこと。
いいほうへ向かうこと。
「実力が向上した。」
「地位/生活水準の向上」「向上心」
新明解 類語辞典 2019年
感想
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
無理やり区別するならば、
増進のほうが、
向上よりも、
積極的な(?)
主体的な(?)
意気込み的な(?)
力が込められている
印象を受けます。
Z会グループの親玉は雇用保険法と労災保険法ですね。
さんまグループの親玉は健康保険法と厚生年金保険法かなぁ。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2021/12/youngwoman_41-150x150.png)
高年齢医療確保法や介護保険法がZ会グループで
健康保険法と同じさんまグループに属さないのは意外。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2022/02/ha_deppa_man-150x150.png)
社労士法と船員保険はさんまグループ。
特定職業系はさんまちゃん。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2022/02/fish_sakana_sanma.png)
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2021/12/youngwoman_42-1-150x150.png)
まずは、覚えやすい方を覚えましょう。
例えば、さんまグループを覚えて、
それ以外はZ会グループとしても良いかもね。
余計なこと(福祉とは?)
福祉(ふくし)
新明解 類語辞典 2019年第3刷
社会の一員としてもたらされる幸福。
「公共の福祉」「福祉国家」「福祉施設」「福祉年金」「社会福祉」
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
普段あまり深く考えずに使っている
「福祉」は「幸福」という意味です。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
敷衍するなら・・
(ちょっと
この文章読んでください。
1950年代ー1970年代の歴史解説本です。)
成長の速度が速かったということは、それだけ格差も広がったことを意味している。
一国の内部にももちろん格差は存在するが、福祉という所得再配分制度を有する国家の場合、それをある程度是正することは可能である。
特に先進資本主義国では、成長の時代に福祉国家体制が生まれ、格差是正機能がそれなりに働く社会になった。ところが、主権国家から成り立つ国際社会には、そのような格差是正機能は存在しない。
岩波講座世界歴史26 構造と展開 古田元夫
(P.5)
「経済成長と国際緊張の時代ーはじめにー」より引用
1999年発行
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2022/12/study_daigakusei_man-1.png)
上記の文章を読みますと
(古田さんの考えに沿うならば)
「福祉」という概念は、
①「国家」という体制の枠の中で用いられ
②「格差是正機能」を有するものである
と気づかされます。
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
「〇〇保険料高いよ~」と
ボヤク場合、
たいてい
その国の政治問題(分配の問題)
に行き着くのはそのためなのでしょう。
外部リンク
さんまのお笑い向上委員会
Z会
![](https://dastone9.com/wp-content/uploads/2023/02/coffee_ippuku_man1.png)
皆さん
福祉の増進
福祉の向上
の解像度が上がったでしょうか?
以上、ご覧いただきありがとうございました。
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