過重業務(脳・心疾患の労災認定)

労災/雇用

過重業務の評価の認定基準は、負荷要因を調査する。
負荷要因は労働時間と労働時間以外に分けて、それらを総合評価する。

負荷要因とは

負荷要因は客観的に計測可能な労働時間とそれ以外(労働時間以外)の要因に分けて評価しています。

マウント、パワハラ上司と仕事をするのは負荷要因で~す。

それは、上記の表における
労働時間以外
心理的負荷を伴う業務
に該当しそうですね。

認定要件と評価期間

ちょっと過去問

【厚生労働省労働基準局長通知(「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」令和3年9月14日基発0914第1号)において、発症に近接した時期において、特に過重な業務(以下「短期間の過重業務」という。)に就労したことによる明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳・心臓疾患は、業務上の疾病として取り扱うとされている。この「短期間の過重業務」に関する記述において】

発症に近接した時期とは、発症前おおむね1週間をいう。

令和1年 労災保険法 問3 ‐B

答え:〇 正しい

長期間の過重業務の労働時間は「どこを見て」評価するのか?

労働時間の負荷要因における労働時間の要因評価は時間外労働時間」を見て評価します。
「評価する」とは発症との関連性を示し、強・中・弱の3つに分類することを指します。

心理的負荷による精神障害認定と似ているので注意

心理的負荷(ストレス)による精神障害認定基準と似てるような・・・。

精神障害認定基準
「発病直前の1か月におおむね160時間超えるような、又はこれに満たない期間にこれと同程度の(例えば3週間におおむね120時間以上の)時間外労働を行った場合等には、心理的負荷の総合評価を「」とする」とされています。

似ている
けれど、
時間外労働時間

だいぶ違う

同じ心理的負荷(ストレス)であっても、発症した疾患によって認定基準が異なりなす。
1)精神障害のとき・・・「心理的負荷(ストレス)による精神障害認定基準」を用います。
2)脳・心疾患のとき・・・「脳・心疾患に関する認定基準」を用います。
心理的負荷に関しては、どちらも同じ分類方法を用いています。

心理的負荷による精神障害認定基準についてはこちら脳・心臓疾患の労災認定基準

業務の過重性の評価(認定基準の追加改正)

脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準
と言ったり、
脳・心臓疾患の労災認定基準
と言ったりしているようですが、
同じことを指します。
令和3年9月に新たに4つが追加されました。

  1. 労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
  2. 労働時間以外の負荷要因を見直し
  3. 業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
  4. 認定基準の対象疾病に「重篤な心不全」を追加

本日は、ここまでです。
最後まで、お付き合いいただき、ありがとうございました。

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