何に対して給付を行うのか(悪魔か・伸びしろか)

横断

これを読むと、
この試験における
初学者の
断片的な暗記の無力さを
理解できるかもしれません。

知識整理として、
各種保険法について
目的条文から拾いました。
整理ポイントは次の3つです。

  1. 誰の?
  2. 何について(何に関して)?
  3. 何を行うのか

各種、保険法の目的条文

労災保険(労働者災害補償保険法)2条

1.労働者の
2.負傷、疾病、障害、死亡等
に関して
3.保険給付を行う

労災は4つか・・。

健康保険法1条

1.労働者
または
その扶養者

2.業務災害以外の
疾病、負傷もしくは死亡
または
出産
に関して
3.保険給付を行う

健保も4つか・・。

厚生年金保険法1条

1.労働者
2.老齢、障害、または死亡
について
3.保険給付を行う

年金は3つね。

国民年金法2条

1.国民
2.老齢、障害、または死亡
に関して
3.必要な給付を行う

年金は3つ。。

全部に共通して
死亡が含まれてますね。
健保だけ出産
負傷・疾病は労災・健保に共通ですね。

では、腕試しに
過去問にチャレンジしてみようかなぁ

裏切り?過去問題

今回引用する過去問題は、
前半の知識を習得した
初学者を絶望させ
奈落の底に突き落とす。
浅い知識をあざ笑い、
逆手に取るかのような???
悪魔のレトリック??
問題ですが、
間違っても、気にせず
勉強を進めてください。

レトリック:
詭弁と言ってもいいような巧妙な言いまわし。(新明解国語辞典)
巧みな表現をする技法。(岩波国語辞典)

労災保険法の問題です。
解いてみましょう。

給付基礎日額は、労働基準法第12条の平均賃金に相当する額とされているが、この場合において、同条第1項の平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、業務上の事由、複数事業労働者の2以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による負傷、疾病、障害若しくは死亡の原因である事故の発生した日とされる。

平成19年 労災保険法 問2 ーA

労災保険の給付対象を聞いているのかぁ。
負傷・疾病・障害・死亡の4つ。
これは〇だな。

答え:× 誤り
「負傷、疾病、障害若しくは死亡の原因である事故の発生した日」が誤り
負傷若しくは死亡原因である事故が発生した日又は診断によって疾病発生が確定した日」が正しい。

えっー!!
×なのかぁ~。

個人的分析

問題で問われていることを
取り違えましたね。
この問題は、
「いつ」を問うているので
「何に対して」を聞いている
のではありません。

「給付基礎日額は、」という主語を軽視してしまい、
なんとなくの断片的知識や全体の雰囲気で判断すると、
しっかり落とし穴にはまります。

ストレス
ストレス

せっかく、覚えたのに~。
身に付けた知識が
なんか
アダになった。

問われていることを
把握できなかった・・。

あだ(仇)
①かたき。仇を討つ
②恨み。それを仇に思う。
③害をすること。親切心がかえって仇になる。
岩波国語辞典より
自信喪失・・
自信喪失・・

問題文を読み飛ばすときにも、
把握力が資質として問われる
という側面もある気がしますね~。

こうやって、
悪魔は
あなたの
やる気を
失わせてゆくのです。
しかし、気にすることはありません。
むしろ、伸びしろです。


この試験の敗北者が多い理由はこの辺りにもありそうです。
以上、
おつきあいいただき、ありがとうございました。

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